『財界』誌連載コラム 『英語で夢を見る楽しみ』 寄稿者のブログです。往年のベストセラー『英語屋さん―ソニー創業者・井深大に仕えた四年半』と『英語屋さんの虎ノ巻』(集英社新書)はKindle (Amazon)などの電子書籍でお読みいただけますので引き続きご愛読のほどお願い申し上げます。2008年7月から10年余りにわたって実務翻訳で見つけた訳語を「なるほど!訳語発見 ~英語翻訳の現場から」と題してこのブログに載せてまいりましたが、思うところがあり2018年8月に改題しました。
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2020年04月27日 (月) | 編集 |
高齢期に入った猫は往々にして身体に変調が現れます。もちろん個体差もあるでしょうが、うちの猫たちはよく便秘、脱水、食欲不振などに悩まされました。外への出入りが自由な昔の飼い猫なら死期が迫ると姿を消してしまうところでしょうが、今は屋内飼いが基本ですから、最期を見届けるまで何度も獣医師のお世話になります。

あくまで素人の飼い主としての私見ですが、触診もしないで最初から診断装置による検査に頼ろうとする獣医師はあまり当てになりません。経験の浅い獣医師ほどその傾向があるようです。検査データばかり見て猫そのものを診ようとしないような獣医師にはかからないほうがいいでしょう。

猫の年齢や体調をよく観察した上で無理の無い治療を勧めてくださる獣医師を選ぶと安心です。人間のように健康保険をかけていないペットはそれなりに治療費がかかりますが、信頼できる獣医師なら、たとえ高額の治療であっても飼い主として躊躇なくお願いすることができます。薬石効なく残念な結果に終わることもあるでしょうが、獣医師が最善を尽くしてくれたと分かっていれば悔いも残りません。

人間の場合もそうですが、いずれにせよ先の長くない高齢者の場合は特に、治療介入によって命をどこまで長らえさせるかは、おそらく誰にとっても判断の難しい問題でしょう。四足歩行動物は、野生動物なら自力で立てなくなる、ペットなら自力で食べなくなるあたりが判断の分かれ目のようです。身体が不自由になった猫を生きながらえさせるには寝床にペットシーツを敷いたり流動食を強制給餌したりすることになりますが、ほぼ一日中目が離せない介護生活が始まるわけですから、飼い主としてもそれ相応の覚悟が必要です。

高齢猫を飼っている方は特に、長く付き合える良い動物病院を早めに見つけておくことをお勧めします。

(画像は動物病院で出してもらった食欲不振犬猫用の高カロリーフード/リンク先はAmazon)

※本カテゴリー「新宿ネコクラシー」はこれにて完結とさせていただきます。長きにわたるご愛読、まことにありがとうございました。飼い猫と飼い主の皆様のご健勝を心よりお祈りします (^^)/
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2020年03月14日 (土) | 編集 |
今年2月3日の朝、今年16歳になる年少のほうの雄猫の両後脚が突然動かなくなりました。その瞬間をたまたま目撃した家内と私はこれは只事ではないと判断、それから30分も経たないうちに開いた直後のかかりつけの動物病院に猫殿を連れて行きました。

院長先生は触診するなり、血栓が飛んで動脈に詰まったと診断した上で、発症から6時間以内だと血栓溶解剤が効く可能性が高い、数万円の高価な薬だが使うかどうかを私たち夫婦に尋ねました。血液検査の結果を待たずとも、このままだと脚が動かなくなるどころか下手をすると死に至る病とすぐに分かったので、ためらうことなくその投与をお願いしました。

猫殿は経過観察の必要からそのまま入院しましたが、翌々日にはなんと両足がほぼ元通りに動くほど良くなって無事退院できました。その後2日ほどで食欲も完全に回復し、それから1ヵ月余りを経た今も普通に暮らしています。

猫殿に静脈注射された血栓溶解剤は商品名をクリアクターというモンテプラーゼ製剤、組織型プラスミノゲンアクチベータ(tPA)製剤とやらの一種で 、ヒトの急性心筋梗塞による冠動脈血栓の溶解等に使われる医薬品です。ヒトの場合は健康保険が効いても動物に使う場合は当然ながら全額自己負担で、貧乏な私にはそれなりの覚悟がいる出費でしたが、全快して何事もなかったかのように暮らしている猫殿の姿を見ると、投与をお願いしたことに全く悔いはありません。

院長先生によると、動物病院の中には高価なこの薬を常備していないところもあるそうです (帰宅後ネットで調べたらそれを裏付ける話がいくつか見つかりました)。幸いなことにかかりつけのその動物病院は幸いにも在庫を置いてあり、先生の飼い猫も同じ症状をそれで治療して今も元気でいるそうです。

猫の大動脈血栓塞栓症は一般には予後があまり良くないそうですが、うちの猫殿の場合はかかりつけの動物病院にその血栓溶解剤の在庫があったこと、発症直後に発見してすぐに投与してもらえたことが幸いして後遺症も無く回復できました。

この経験談が猫を飼われている方にとってご参考になれば幸いです。

【補足】 猫殿はその後もピモベハート(ピモベンダン)、プラビックス(クロピドグレル硫酸塩)、フォルテコール(ベナゼプリル)という3種類の薬を毎日飲んでいます。前にこのブログに書いた「苦い薬は最小サイズ(5号)カプセルで投与」の苦い薬とはプラビックスで、これだけは砕いてカプセルに入れて飲ませています。薬を飲んだごほうびのCIAOちゅ~るも欠かせません。
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2020年02月22日 (土) | 編集 |
猫の日(2/22)にあたってひさしぶりにうちの猫の話をひとつ。年少のほうの雄猫がはや16歳になったと思っていたら、ある日突然、ちょっと重い病気を発症しました(その話はまた別の機会に改めて…)。幸い、かかりつけの動物病院の院長先生の的確かつ迅速な診断処置のおかげで後遺症も残らず今は元気になりましたが、その後も毎日何種類かの薬を飲んでいます。そのひとつはヒト用医薬品の錠剤を4分の1に割ったものですが、角があるせいか口の中でよく引っかかり、それが融けて苦みを感じると猫殿はもう二度と飲もうとしません。

ネットで調べて対策を講じたところ、投薬用の空カプセルに「5号」という最小サイズの市販品があって、それなら猫でも飲めそうだと気づきました。近所のドラッグストアを何軒か回りましたがどこも大きなカプセルしか置いていないので、例によってAmazonで取り寄せ、苦手な薬を砕いて入れたところ、うまく飲めました!(薬を割ってすり潰す道具も同時に購入:リンク先下記)。もっと早くこの方法に気づいていたら猫殿に苦い思いをさせずに済んだものをと反省し、ここに体験談を開陳した次第です。

猫の口を開けさせてのどの奥に放り込む作業は、猫にストレスを与えないように要領よく済ませる必要があります。うちの年少♂猫殿は「CIAOちゅ~る」が大好物なので、投薬直後にこれをなめさせることで薬を飲むのをそれほど嫌がらなくなりました(投薬前にも少しなめさせておくと唾液が出てスムーズに飲めるようです)。

  

(画像リンク先はAmazon)
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2019年05月26日 (日) | 編集 |
うちの年長猫(20歳・雌)は半年ほど前から慢性的に脱水症状が現れるようになりました。一度に飲める水の量が減ってきたせいか、放っておくと脱水が進み、明らかに食欲が落ちて便秘がひどくなります。幸い、診察日が多くいつでもすぐに診てもらえる犬猫病院が近所に見つかり、今は週2回ほどそこで点滴してもらっています。点滴するとその日のうちはだるそうに寝てしまいますが、翌日には元気が戻ってお通じもしっかりあります。

それでも近頃は水を飲む量が出ていく量に追い付かないので、市販品のスープタイプの猫用ウェットフードをぬるいお湯で薄めたものを与えています。水を飲まないときもこれならすぐにペチャペチャと飲み干すだけでなく(ただし具はあまり好みでないのか、ほとんど食べず)、それが呼び水になるのか、しばらくすると水皿の水も飲み出します。「なんだ、飲めるじゃん…」と思いつつ、もう年が年なので、好きなようにさせてやることにしました。猫用に作られたスープとはいえ与えすぎも良くないと思い、一日一袋を2~3回に分けてあげています。

なお点滴は皮下注射なので自宅でやれないことはないそうですが、今はまだ獣医の先生にお願いしています。健康状態をチェックしないでやたらと点滴するのもよくないらしく、うちの猫殿の場合はもうかなり痩せており注射針を刺すのが難しくなっているからです。

幸いうちの猫殿は外出が嫌いではないようで、診察中の先生に向かって「何するんだよー」と言わんばかりにときどき前足を出す以外は、街の景色や他の患者さんを興味深そうに観察しながら終始機嫌よさそうにしています。他の患者さんの飼い主から「20歳なの? すごいね! そんな年には見えないね」などとほめられると、猫殿もどこか満足げな表情を浮かべています (もしかしたらお供でついていく私も… (^_^;)

(画像リンク先はAmazon)
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2018年05月09日 (水) | 編集 |
ペットの猫はだいたい、エサと飲み水さえ十分に用意しておけば、飼い主が一両日くらい外出しても平気です。最近では自動給餌器数日は掃除しなくても使えるトイレもあって、2~3日程度なら留守にしても問題ないようです。

うちでもかつては家族の急病など緊急時には家に猫を置いたまま長時間外出することもありました。しかし猫が老いるにつれてエサ(おやつ)やトイレの掃除を頻繁にせがむようになり、また急に体調を崩すこともあって、長く留守にするのが不安になりました。うちの猫のうち1匹は相当の高齢、もう1匹は怖がりな性格なので、2匹ともペットホテルや動物病院に預けると精神的なストレスが大きいのではないかと心配です。そこで初めてペットシッターを頼みました。

ペットシッターに依頼する際には、猫によってトイレや餌の種類や場所が異なるなどこと細かな指示があるので、事前の打合せが欠かせません。しかし、その打合せを済ませておいたおかげで、いざ頼む必要が生じたときにはペットシッターの担当者に鍵と代金を渡すだけで速やかに出かけることができました。

一日3回来て世話をしてもらったこともあって、その費用は貧乏なうちにとっては決して安くはありませんでしたが、緊急時には仕方がありません。高齢の猫を飼っている方は選択肢のひとつとして考えてもいいかもしれません。
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